韓国クオリティ・リレーティングWatch 2026-06-11: ギガビス・ウォンイクIPS — ベア相場でも半導体装備に資金集中

KOSPIはベア・レジームで5日-4.9%。ただし半導体装備・部品へ選別資金が流入し、ギガビス(420770)が全5スクリーナー首位(スコア110.3)。ウォンイクIPSとプロテックが3スクリーナー通過で後続する。

マクロ・ダッシュボード

指標現在値5日変化シグナル
KOSPI7,763.9-4.9%ベア
KOSDAQ996.9-0.6%横ばい
USD/KRW1,530-0.2%横ばい
VIX20.9-2.6%警戒圏
米国10年債4.54%+0.06pt横ばい
ブレント原油$92.2-2.2%軟調
  • 韓国レジーム: Bear / 米国レジーム: Neutral
  • KOSPIは5日間で▲4.9%とベア判定。KOSDAQとの乖離は4.3%ptで、小型株が相対的に底堅い。
  • VIX 20.9は警戒水準を維持。米10年債は4.54%で方向感なし。

マーケット・ラップ

今日の韓国市場は、マクロ指標はベアを指示しながらも、場の内部は「選別的リスクオン」に近い展開となった。運用スクリーナー通過銘柄は37銘柄(新規15銘柄)と回復し、半導体装備・部品セクターを中心に明確な強さが確認された。

強かった軸:半導体装備・部品、HBM/メモリ、電力機器

市場をリードしたのは半導体装備・部品株だ。ハンミ半導体(042700.KS)が+7.8%と大幅高。外国人が436億ウォンを買い越し、プログラム買いも伴った。直近の供給契約公示やIR開催への反応が続いている格好だ。

SKハイニックス(000660.KS)は+2.6%とプラスを維持した。外国人が5,523億ウォンを買い越した一方、機関とプログラムが合計2.2兆ウォン超を売り越し、綱引きが続く。ファンダメンタルズの毀損は見られないが、需給面の圧力が解消されていない。

WFEスーパーサイクル論を背景にウォンイクIPS(240810.KQ)、コリア回路(007810.KQ)なども出来高急増を伴いながら動いた。テレグラム・証券チャンネル双方で「半導体装備がWFEニュースに最も直結する」との言及が重なっており、テーマの方向性は一致している。

弱かった軸:大型指数株

サムスン電子(005930.KS)は1日-1.2%、5日で-14.9%。外国人が1,733億ウォンを買い越した一方、機関が1.6兆ウォン、プログラムが8,896億ウォンを売り越した。需給圧力が大きく、追加での買い拡大局面ではない。NAVERは当日データが未取得のため判断留保となる。

今日の構図

「大型メモリは機関売り圧力が残り、装備・部品の中小型株に資金が選別的に向かう」というローテーションが明確だった。KR breadthは50MA超え16.5%、200MA超え28.6%と依然として低水準。市場全体が開いた局面ではなく、銘柄選別の精度が問われる相場だ。


本日のクオリティ再評価候補

今日は99銘柄のユニバースからメタスクリーナーが上位20銘柄を選定した。複数スクリーナーへの重複通過数とメタスコアを組み合わせて優先順位を付ける。

上位候補テーブル

#ティッカー銘柄メタスコアスクリーナー数主要シグナルRS%
1420770.KQギガビス110.35クオリティ・SM品質・サイクル・SM実績・PEAD96–98
2089970.KQブイエム62.22クオリティ・サイクル96
3240810.KQウォンイクIPS60.13クオリティ・サイクル・PEAD94–99
4053610.KQプロテック57.73クオリティ・サイクル・PEAD92–94
5000660.KSSKハイニックス53.92クオリティ・サイクル98
6089890.KQコセス50.43クオリティ・サイクル・PEAD93–98
7443060.KSHD現代マリンソリューション35.12SM品質・SM実績84

SM = スマートマネー

トップ3の詳細

1位:ギガビス(420770.KQ) — メタスコア110.3、全5スクリーナー通過

半導体向け特殊検査装備メーカー。今日、クオリティ・スマートマネー品質・サイクル再評価・スマートマネー実績・PEADの全5スクリーナーを同時通過した唯一の銘柄で、スコア差は2位の約1.8倍と断然の首位だ。

3層ロジックで整理する。品質面:ROE 7.3%は高くないが、営業利益YoYは+777%、マージン変化は+29.9ppと収益構造が急変している。資金面:外国人+機関が個人売り(-130億ウォン)を吸収。スマートマネーの5日間純買いは+104.5億ウォン。再評価シグナル:PEADスコア+1.65でTier A首位。52週高値まで距離ゼロ、直近5日+5.9%。

確認すべき点:大量保有報告が6/5・6/8・6/9と3件続いており、保有構造の変化を精査したい。

2位:ウォンイクIPS(240810.KQ) — メタスコア60.1、3スクリーナー通過

半導体製造装備メーカー。WFEスーパーサイクル論と直結する銘柄として本日は出来高3.3倍を記録した。品質面:ROE 8.7%、営業利益YoY+594%、マージン+6.7pp。資金面:個人売り-803億ウォンを外国人+質的機関が吸収。再評価:PEADスコア+0.60(Tier A 3位)、52週高値まで0.4%、RS99と市場最高水準。DART直近に大量保有報告2件(6/2)が確認されており、機関の本格買い移行を見極めたい。

3位:プロテック(053610.KQ) — メタスコア57.7、3スクリーナー通過

半導体・電子部品向け特殊装備メーカー。品質面:ROE 13.7%、営業利益YoY+244%、マージン+12.2pp、PER 15.2倍と割安感がある。資金面:質的機関の純買いが継続し、外国系窓口も買い越し。再評価:PEADスコア+0.12、52週高値まで12.3%と再評価余地が残る。


補足:注目モニタリング候補

  • ブイエム(089970.KQ):営業利益YoY+387%、マージン+29.3pp。本日DART大量保有届出(6/11)が1件追加。スコア2位だがPEADが未通過のため引き続き観察。
  • コセス(089890.KQ):マージン変化+29.2ppと大幅改善。ただし外国人・機関の売り越しが5日間継続しており、需給の反転確認が先決。
  • SKスクエア(402340.KS):コンセンサス上方修正z値+2.22でメタ10位。SK ハイニックス(000660.KS)の持ち株会社として半導体上昇局面に感応しやすく、割安感もある(PER 10.4倍)。

今日の韓国市場は、指数の重さとは裏腹に「良いビジネスに資金が入り始め、市場が再評価し始めた」銘柄群が選別されつつある。ベア・レジームが続く中、breadthが低水準な点は変わらないが、そのぶん銘柄選別のシグナルとしてのスクリーナー重複が意味を持つ局面だ。


本記事はスクリーナー信号に基づく市場分析であり、投資勧誘ではありません。個別銘柄への言及は調査・研究目的によるものです。

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