マクロ・ダッシュボード
| 指標 | 水準 | 5日変化 | シグナル |
|---|---|---|---|
| KOSPI | 6,820.6 | −8.8% | ベア |
| KOSDAQ | 791.8 | −5.4% | ベア |
| USD/KRW | 1,479 | −1.8% | ウォン高 |
| VIX | 16.1 | +7.1% | 安定圏 |
| 米10年債利回り | 4.54% | +0.01 | 横ばい |
| Brent原油 | $84.4 | +1.4% | 安定 |
レジーム判定:韓国 ベア / 米国 ニュートラル。KOSPIの5日下落率(−8.8%)はKOSDAQを3.3ポイント上回り、大型株に売りが集中した。KR・US間のレジーム乖離は継続中だ。
本日の市場展開
7月16日のKOSPI市場はリスクオフ一色だった。前場終盤にKOSPI −6.10%、KOSDAQ −4.45%と急落し、両市場で売りサーキットブレーカーが発動した。外国人と機関投資家が同時に売り越し、個人投資家がその売りを吸収する典型的な需給パターンになった。
最も弱かったのはメモリ・半導体セクターだ。サムスン電子(005930.KS)が1日 −8.8%、SKハイニックス(000660.KS)が −11.5%と急落し、指数全体を引き下げた。先物ベーシスは+15.99と理論上は買い優位だったが、プログラム売りが約1.3兆ウォンに達し、裁定外の大口売りと重なった形だ。
背景にはメモリのピークアウト懸念がある。中国CMXTの増設観測、データセンター需要鈍化の報道、需給ピーク警戒感が重なり、市場が先に売りを出した。一方、同日発表されたTSMCの2Q26決算は純利益NT$706.6bn(コンセンサスNT$623.7bn超過)、売上総利益率67.7%と堅調だった。AI向け半導体CAPEXの需要が崩れた証拠にはならないが、韓国市場は「先に売り、後で確認」というモードに入っている。
ETF純設定額は+2,658億ウォンと資金流入が続いた点は構造的なポジティブ。ただし外国人・機関の合計売り越しは数兆ウォン規模に膨らんでおり、この売りが止まるまでは反発の確度は低い。翌日の確認ポイントは①外国人・機関の売り越し縮小、②プログラム売りの沈静化、③グローバルメモリ同業株のTSMC決算後の価格反応の3点だ。
相対強度上位(RS98超)のPSK(319660.KQ)、VM(089970.KQ)、TSI(131290.KQ)は今日の急落でも下値抵抗を示したが、出来高が1倍未満のため、市場が落ち着いた後の再チェックが必要だ。
本日のクオリティ再評価候補
急落局面でも複数スクリーナーに重複する銘柄が優先チェック対象となる。以下はKRメタスクリーナー(2026-07-16)の上位10銘柄だ。スコアはクオリティ・資金フロー・サイクル再評価・実績改善・コンセンサス修正・DART公示を統合した合計点。
| ランク | ティッカー | 銘柄名 | スコア | 重複数 | ROE | 営業利益YoY | 主要シグナル |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 278470.KQ | エイピアール | 89.4 | 5 | 65.0% | +197.9% | QC・SMQ・SME・PEAD |
| 2 | 161890.KS | 韓国コルマ | 76.1 | 5 | 14.7% | +23.6% | QC・SMQ・SME・CR |
| 3 | 096530.KQ | シジェン | 70.7 | 5 | 4.8% | +309.7% | QC・SMQ・SME・CR |
| 4 | 420770.KQ | ギガビス | 66.1 | 4 | 7.3% | +777.2% | QC・CR・CUR |
| 5 | 005935.KS | サムスン電子優先株 | 51.0 | 3 | 10.8% | +33.2% | QC・CR |
| 6 | 089970.KQ | VM | 49.6 | 3 | 14.7% | +386.9% | QC・CR |
| 7 | 009150.KS | サムスン電機 | 48.0 | 3 | 7.4% | +24.3% | QC・CR |
| 8 | 000660.KS | SKハイニックス | 43.0 | 3 | 35.6% | +101.2% | QC・CR |
| 9 | 319660.KQ | PSK | 41.2 | 2 | 15.5% | +5.5% | QC |
| 10 | 402340.KS | SKスクエア | 33.3 | 2 | 31.9% | +124.8% | QC |
QC=Quality Compounder、SMQ=Smart Money Quality、SME=Smart Money Earnings、CR=Cycle Rerating、CUR=Consensus Up Revision、PEAD=Post-Earnings Drift
上位3銘柄の注目ポイント
エイピアール(278470.KQ)— スコア89.4、5スクリーナー最重複 化粧品・ビューティーブランドを手がける消費財メーカー。ROE 65.0%、営業利益YoY +197.9%と業績の質が突出する。直近5日間で外国人+質的機関が339億ウォン買い越し、個人の358億ウォン売りを吸収した。本日DARTで現金配当決定(基準日設定)の公示が2件出た。空売り比率6.5%、外国人持ち株比率37.2%は中程度。次の確認点は配当水準と消費トレンドの持続性だ。
韓国コルマ(161890.KS)— スコア76.1、5スクリーナー重複 化粧品ODMの国内最大手の一角。ROE 14.7%、営業利益YoY +23.6%、マージン改善+0.9ppとサイクル改善が数字に出ている。7月6日にIR開催の公示があり、機関との対話が続いている。外国人持ち株比率39.0%と機関注目度は高いが、外国系証券会社からの売りフローには注意が必要だ。次の確認点はIR後のコンセンサス修正方向だ。
シジェン(096530.KQ)— スコア70.7、5スクリーナー重複 分子診断(PCR検査キット)専業のバイオ企業。営業利益YoY +309.7%と急回復し、マージン変化+11.3ppと上位3銘柄の中で改善幅が最も大きい。外国人+質的機関が5日間で+57億ウォン買い越し、個人の50億ウォン売りを吸収する構図はエイピアールと類似する。ただし空売り比率10.5%、板の対売り比率+24%と短期ボラティリティは高い。DARTへの直近公示なし。次の確認点はCOVID後の診断需要多角化の進捗と業績回復の持続性だ。
本日のシグナルの読み方
上位3銘柄に共通するのは「Quality Compounder + Smart Money + Cycle Rerating」の3軸重複だ。良い事業・機関と外国人の資金流入・マージン改善による業績再評価がそろっている。ただし本日のKOSPIはベアレジームと判定されており、需給が落ち着くまで新規参入より監視を優先するのが合理的な対応だ。この3銘柄は市場正常化後に最初に見直すべき候補リストとして機能する。