パミセル(005690)第3回 — 1Q26決算確認:売上高367億ウォン、営業利益131億ウォン、営業利益率35.7%。全項目でコンセンサスを上回る

パミセルの1Q26決算はコンセンサスを余裕でクリア——売上高367億ウォン(コンセンサス331億ウォン、+10.9%)、営業利益131億ウォン(コンセンサス106億ウォン、+23.6%)、営業利益率35.7%。215〜270億ウォン帯で推移していた4四半期を経て、1Q26は367億ウォンへと急伸し、営業利益率も〜30〜32%から35.7%へ改善した。第1・第2回では、パミセルが生化学品銘柄からAIメモリCCL上流材料サプライヤーへと再分類される過程を整理した。今回の1Q決算は、そのテーゼの最初の数値的裏付けとなる。ただし、2026年通期営業利益560〜630億ウォンのシナリオを正当化するには、2Q〜4Qの四半期営業利益が平均150億ウォン以上に達する必要がある。1Qは必要条件を満たしたにすぎず、十分条件ではない。

📚 パミセルシリーズ — 第3回 第1回:パミセル — 4月の外国人・機関投資家買いとDoosan Electro BG AI CCL材料の再評価 第2回:パミセル第2回 — AI CCL材料への転換と12〜24ヶ月の産業サイクル

🔗 関連記事ROE25%スクリーン — 9つのフィルターを通過した4銘柄 · 韓国AI PCBエコシステム:10社 · なぜ韓国か 第1回 — 半導体基板

第1・第2回では、パミセルが生化学品企業からAIメモリCCL(銅張積層板)上流材料サプライヤーへと再分類されるプロセスを追った。KRXは5月4日付で業種コードを「基礎医薬品製造」から「電子部品製造」へと正式変更した。CitiとGoldman Sachsは、CCL供給不足を2026〜2027年の「ニューノーマル」と位置付け直した。そして5月12日、1Q26決算が発表された——売上高367億ウォン(コンセンサス331億ウォン)、営業利益131億ウォン(コンセンサス106億ウォン)、営業利益率35.7%。第1・第2回のテーゼに対する、最初の数値的裏付けとなる。


まとめ

  • 1Q営業利益131億ウォンはコンセンサス(106億ウォン)を+23.6%上回った。 売上高367億ウォンもコンセンサス331億ウォンを+10.9%上回り、営業利益率は35.7%。売上高は前四半期比+43.4%(256億ウォン→367億ウォン)と急増した。
  • 売上高レンジがブレイクアウト。 1Q25〜4Q25の4四半期連続で215〜270億ウォン帯に収まっていた売上高が、1Q26は367億ウォンへ——レンジ上限を約100億ウォン突き破った。
  • 営業利益率が30〜32%から35.7%へ切り上がった。 純粋な数量増だけであれば利益率は横ばいのはず。売上高と利益率が同時に上昇したことは、より付加価値の高い製品(低誘電材料)へのミックスシフトを示唆する。
  • 2026年通期営業利益600億ウォン超のシナリオには、2Q〜4Qの四半期営業利益が平均150億ウォン以上必要。 1Qの131億ウォンは「必要条件」のクリアであり、「十分条件」ではない。
  • TTM PERは23〜30倍の範囲。 韓国市場の基準で「極端に割安」でも「極端に割高」でもない。バリュエーションの妥当性は、2026〜2027年の業績見通しが維持されるかどうかにかかっている。

1. 1Q26決算 — 予想との乖離

1.1 コンセンサス比

項目実績コンセンサス乖離評価
売上高₩36.7bn₩33.1bn+10.9%上振れ
営業利益₩13.1bn₩10.6bn+23.6%大幅上振れ
純利益₩11.7bn₩11.7bn+0.1%概ね一致
営業利益率35.7%32.0%+3.7pp核心的ポジティブ
純利益率31.9%35.3%-3.4ppやや予想下回る

検算:

売上高乖離 = 36.7 / 33.1 - 1 = +10.9% ✓
営業利益乖離 = 13.1 / 10.6 - 1 = +23.6% ✓
営業利益率 = 13.1 / 36.7 = 35.7% ✓
純利益率 = 11.7 / 36.7 = 31.9% ✓
予想営業利益率 = 10.6 / 33.1 = 32.0% ✓

1.2 四半期推移 — レンジ上限のブレイク

期間売上高営業利益純利益営業利益率純利益率
1Q25₩21.5bn₩3.1bn₩4.2bn14.4%19.5%
2Q25₩27.0bn₩8.4bn₩8.5bn31.1%31.5%
3Q25₩26.8bn₩8.2bn₩7.4bn30.6%27.6%
4Q25₩25.6bn₩8.1bn₩8.8bn31.6%34.4%
1Q26₩36.7bn₩13.1bn₩11.7bn35.7%31.9%

前年同期比 / 前四半期比:

売上高 前年比 = 36.7 / 21.5 - 1 = +70.7%
営業利益 前年比 = 13.1 / 3.1 - 1 = +322.6%
純利益 前年比 = 11.7 / 4.2 - 1 = +178.6%
売上高 前四半期比 = 36.7 / 25.6 - 1 = +43.4%
営業利益 前四半期比 = 13.1 / 8.1 - 1 = +61.7%
純利益 前四半期比 = 11.7 / 8.8 - 1 = +33.0%

「小幅な上振れ」では到底ない。売上高は250〜270億ウォン帯から367億ウォンへと明確なレンジブレイクを果たした。 さらに営業利益率は〜30〜32%から35.7%へ切り上がり、売上高と利益率が同時に上昇——数量増だけでは生まれないパターンだ。


2. 第1・第2回のテーゼはどこまで検証されたか

2.1 第1回 — Doosan Electro BG AIサイクルへの連動

第1回では、パミセルを生化学品企業ではなくAIメモリCCL(銅張積層板)上流材料サプライヤーとして捉え直した。構造はシンプルだ——Doosan Electro BGがAIメモリ・サーバー向け高付加価値CCL売上を拡大する→上流の低誘電材料サプライヤー(パミセル)がその恩恵を取り込む。

1Q26決算がこの読み方と整合する点:

  • 売上高が〜256億ウォン(4Q25)から367億ウォンへ(前四半期比+43%)——純粋な価格効果では説明しきれない規模であり、数量増を示唆
  • 営業利益率35.7%——高付加価値製品へのミックスシフトを示すシグナル
  • 第2回では、Doosan Electro BGの1Q26営業利益率(30.1%)がパミセルの2025年平均営業利益率(30.1%)と一致したことを指摘した。今四半期、パミセルはその連動を一段上(35.7%)へと引き上げた

2.2 第2回 — 「ニューノーマル」産業サイクルの枠組み

第2回では5月初旬時点の5つのデータポイントを整理した:

  1. 5月4日のKRX業種コード変更(基礎医薬品→電子部品)
  2. Citi / Goldman Sachsによる「CCL供給不足は2026〜2027年のニューノーマル」という見解
  3. DS投資証券・メリッツ証券の1Q26予想収斂(売上高362億ウォン、営業利益121億ウォン、営業利益率33%)
  4. 上流鉱物→モノマー→ポリマー→CCL応用への4層バリューチェーン拡張
  5. Doosan Electro BGとパミセルの営業利益率連動

今回の実績(売上高367億ウォン、営業利益131億ウォン、営業利益率35.7%)は、DS投資証券・メリッツ証券の予想(売上高362億ウォン、営業利益121億ウォン、営業利益率33%)に対し、売上高+1%、営業利益+8%、営業利益率+2.7ppの上振れだった。「ニューノーマル」テーゼに、1四半期分の数値的裏付けが加わった。


3. 通期営業利益600億ウォン超の正当化に必要なこと

3.1 単純年換算

年換算売上高 = 36.7 × 4 = ₩146.8bn
年換算営業利益 = 13.1 × 4 = ₩52.4bn
年換算純利益 = 11.7 × 4 = ₩46.8bn

時価総額1兆1025億ウォンに対して:

年換算PER = 1,102.5 / 46.8 = 23.6×
年換算EV/営業利益(概算) = 1,102.5 / 52.4 = 21.0×

韓国市場の基準では極端な水準ではない。ただし、市場で語られている2026年通期営業利益560〜630億ウォンのシナリオは、1Q131億ウォン×4では届かない。

3.2 残り3四半期の必要水準

2026年通期OP目標1Q実績残り必要OP2Q〜4Q平均必要OP
₩56.2bn₩13.1bn₩43.1bn₩14.4bn
₩57.7bn₩13.1bn₩44.6bn₩14.9bn
₩60.5bn₩13.1bn₩47.4bn₩15.8bn
₩63.3bn₩13.1bn₩50.2bn₩16.7bn

検算:

600億ウォン目標 - 1Q 131億ウォン = 469億ウォン / 3 = 156億ウォン
605億ウォン目標 - 1Q 131億ウォン = 474億ウォン / 3 = 158億ウォン ✓

つまり、2026年通期営業利益600億ウォン超を自然に正当化するには、2Q以降の四半期営業利益が〜150〜160億ウォンへ一段切り上がる必要がある。 1Qの131億ウォンはスタートラインであり、終着点ではない。


4. TTM(直近12ヶ月)— 2通りの算出

4.1 なぜ2つのパスが存在するか

四半期有価証券報告書には四半期P&Lが含まれる。しかし、企業IRが開示するFY25通期数値は、4四半期の単純合計と必ずしも一致しない。ユーザーから共有された四半期データによる合計:

FY25四半期合計:
売上高 = 21.5 + 27.0 + 26.8 + 25.6 = ₩100.9bn
営業利益 = 3.1 + 8.4 + 8.2 + 8.1 = ₩27.8bn
純利益 = 4.2 + 8.5 + 7.4 + 8.8 = ₩28.9bn

第1・第2回の分析では企業IRのFY25通期数値(売上高1140億ウォン、営業利益343億ウォン、純利益403億ウォン)を用いた。乖離は売上高130億ウォン、営業利益65億ウォン、純利益114億ウォン。 原因としては(a)単体vs.連結、(b)継続vs.非継続事業、(c)累計vs.四半期換算の差異、(d)営業vs.非営業項目の組替え、などが考えられる。確定的な照合には実際の四半期報告書の損益計算書精読が必要だ。

4.2 両ベースでのTTM

(A) 四半期合計ベース(保守的)

TTM売上高 = 27.0 + 26.8 + 25.6 + 36.7 = ₩109.1bn
TTM営業利益 = 8.4 + 8.2 + 8.1 + 13.1 = ₩37.8bn
TTM純利益 = 8.5 + 7.4 + 8.8 + 11.7 = ₩36.4bn
TTM PER = 1,102.5 / 36.4 = 30.3×
TTM 時価総額/営業利益 = 1,102.5 / 37.8 = 29.2×

(B) IR通期調整ベース

TTM売上高 = 114.0 - 21.5 + 36.7 = ₩129.2bn
TTM営業利益 = 34.3 - 3.1 + 13.1 = ₩44.3bn
TTM純利益 = 40.3 - 4.2 + 11.7 = ₩47.8bn
TTM PER = 1,102.5 / 47.8 = 23.1×
TTM 時価総額/営業利益 = 1,102.5 / 44.3 = 24.9×

どちらの算出でも結論は同じ:TTM PER 23〜30倍——韓国市場の基準で「極端に割安」でも「極端に割高」でもない。バリュエーションの妥当性は2026〜2027年の業績見通しが維持されるか否かにかかっており、1四半期では決着しない。


5. 検証済みの項目と残る論点

5.1 1Q26で検証された項目

項目第1・第2回の見立て1Q26実績評価
1Q売上高₩35.0〜36.2bn₩36.7bnレンジ上限超え
1Q営業利益₩11.5〜12.3bn₩13.1bnレンジ上限超え
1Q営業利益率〜33%35.7%一段上
レンジブレイク4Q25の256億ウォンからの跳躍₩36.7bn確認

5.2 まだ開かれた論点

項目第1・第2回の見立て確認時期未達の場合
2Q〜4Q売上高400億ウォン以上2026年通期売上高1600億ウォン以上2Q報告(7月下旬〜8月上旬)1Q一時的事象との懸念が浮上
2Q〜4Q営業利益150億ウォン以上2026年通期営業利益600億ウォン以上2Q報告マルチプル再評価が困難に
Doosan Electro BG高付加価値CCL売上の視界ニューノーマルサイクルの検証Doosan四半期IR単一顧客集中リスクが顕在化
低誘電材料の売上ミックス開示ミックスシフトの定量化四半期報告書 / IR Q&A営業利益率35.7%の帰属が不明確なまま
PTFE競合の認定・デュアルソーシング(弱気シグナル)サプライポジションの維持業界ニュース第1・第2回テーゼの毀損

6. 今後の確認カレンダー

時期イベント重要な理由
2Q中Doosan Electro BG 2Q26ガイダンスパミセルの一次エンドデマンドの指標
6〜7月セルサイドの業績予想修正2026年通期営業利益600億ウォンシナリオがコンセンサスに織り込まれるか
7月下旬〜8月上旬パミセル2Q26決算2Q〜4Q 400億ウォン以上 / 150億ウォン以上のパスを確認または否定
下期業種コード変更後のフロー効果「基礎医薬品→電子部品」への変更がインデックス・テーマフローをどう変えるか
随時PTFE競合の認定ニュース具現化すれば第1・第2回テーゼに打撃

7. 結論

パミセルの1Q26決算は、第1・第2回のテーゼ——パミセルが生化学品銘柄からAIメモリCCL上流材料サプライヤーへと再分類される——の最初の数値的裏付けとなった。売上高367億ウォンは215〜270億ウォンのレンジをブレイクし、営業利益率は〜30〜32%から35.7%へ切り上がり、営業利益131億ウォンはコンセンサス106億ウォンを+23.6%上回った。

ただし、1四半期で通期を語ることはできない。600億ウォン超の営業利益シナリオを自然に正当化するには、2Q〜4Qの四半期営業利益が〜150〜160億ウォンへ一段切り上がる必要がある。その答えは7月下旬〜8月上旬の2Q決算で明らかになる。

第1回はAI CCL上流材料への再分類仮説を提示した。第2回は5つのデータポイントを通じてサイクルの12〜24ヶ月継続性を検証した。第3回は、そのテーゼへの最初の数値的クリアを記録する。検証はまだ途中であり、「単四半期のスパイク」か「持続的なサイクル」かを分けるのは次の四半期決算だ。


FAQ

Q:営業利益131億ウォンは強い数字か? A:コンセンサス(106億ウォン)を+23.6%上回り、営業利益率を前四半期の31.6%から35.7%へ引き上げた。売上高も前四半期比+43%(256億ウォン→367億ウォン)と急伸している。単一四半期という留保付きながら、強い上振れと評価できる。

Q:営業利益が大幅上振れしたのに、純利益がほぼコンセンサス通りだったのはなぜか? A:営業外費用または税金が予想より膨らんだ可能性が高い。確定的な帰属分析には四半期報告書の損益計算書が必要だ。いずれにせよ、営業利益率35.7%自体は営業ファンダメンタルズの改善を示している。

Q:売上高367億ウォンへの急増の要因は? A:第1・第2回の作業仮説は、Doosan Electro BGのAIメモリ向け高付加価値CCL売上拡大が上流の低誘電材料需要に波及したというものだ。同社は顧客別売上高を開示していないため直接検証はできない。第2回で指摘したDoosan Electro BGの1Q26営業利益率(30.1%)がパミセルの2025年平均営業利益率(30.1%)と一致したことが、間接的な連動シグナルを提供している。

Q:TTM PER 23〜30倍は割高か割安か? A:韓国市場の基準ではどちらの極端でもない。バリュエーションの妥当性は、2026年通期営業利益が600億ウォン帯に達するかどうかにかかっている——達した場合、2026年予想PERは17〜20倍に低下する。

Q:第1・第2回のテーゼを否定するシナリオは? A:主に3つのブレイクが考えられる。(1)2Q〜4Q売上高が250〜300億ウォン帯に回帰する(一時的事象との解釈が確定)、(2)PTFE競合の正式認定によりデュアルソーシング化が進む(サプライポジションの毀損)、(3)Doosan Electro BG AI CCLガイダンスの弱体化(需要パルスの毀損)。いずれか一つが具現化すれば、第1・第2回のテーゼは大きく傷つく。

Q:KRX業種コード変更は何をもたらすか? A:5月4日付で「基礎医薬品製造」から「電子部品製造」へ変更された。インデックス・テーマ分類やフローのパターンが変化し得る。コード変更自体がファンダメンタルズを変えるわけではない。

Q:開示なしにパミセルの顧客別売上高をどう追跡するか? A:間接ルートが3つある。(1)Doosan Electro BGの四半期IRにおけるCCL売上・ミックスのコメント、(2)パミセルの四半期報告書本文中の低誘電材料ミックスへの言及、(3)メモリ・サーバー向けCCL需給逼迫に関する業界ニュースフロー。


本稿は調査・情報提供を目的としたものであり、投資助言を構成しない。1Q26数値はユーザー共有のDART速報(2026年5月12日10:27 KST)に基づくものであり、四半期報告書本文の直接検証は行っていない。コンセンサス数値(売上高331億ウォン / 営業利益106億ウォン / 純利益117億ウォン)はユーザー提供。第1・第2回で参照したFY25通期数値(売上高1140億ウォン / 営業利益343億ウォン)は四半期合計ベース(1009億ウォン / 278億ウォン)と乖離があり、両ベースの計算は第4節に示した。Doosan Electro BGの売上高、低誘電材料のミックス比率、PTFE競合の認定状況は公開情報からは正確に検証できない。分析は誤りうる。データカット:2026年5月12日 KST。

Disclaimer: For research and information purposes only. Not investment advice. Names cited are for analytical illustration; readers should perform their own due diligence and consult licensed advisors before any investment decision.

Hugo で構築されています。
テーマ StackJimmy によって設計されています。