シリーズ — Pearl Abyss Crimson Desert Thesis(第10回) 第9回では、パッチ1.04.00後の週末ゲームデータ(CCU -13%、ただし新規ネガティブレビュー -49.7%)を読み解いた。本稿ではテープ面を扱う。4月27日は₩60,000がレジスタンスからサポートへと転換した日であり、その転換の起き方が、現在この株を保有しているのが誰なのかを明確に示している。
TL;DR
- 4月27日は「空売りゼロの日」ではなかった。 パールアビスが空売り・外資系証券会社の売り越し・キウム主導の個人投資家供給を吸収しながら、それでも₩60,000を第一サポートラインとして確立した日だ。
- 公式空売り数量:75,930株 / ₩4.585B / VWAP約₩60,390。全体に占める空売りシェア:約7.2%。
- 終値₩60,200は空売りVWAP ₩60,390をわずかに下回る。明日₩60,400以上を維持すれば、今日の空売り勢は即座に不利なポジションに追い込まれる。
- フロー構造は外国人主導の大量買いではない。 実態は、キウム(個人投資家)+外資系証券会社のネット売り+公式空売り75,930株を、新韓/韓国投資証券主導の機関投資家買いが吸収した構図だ。これは教科書通りの個人投資家 → 機関投資家の引き継ぎである。
- ロングポジションの方針:ホールド。買い増しなし。利確なし。 今日は第一サポートラインの確認であり、第二段階のブレイクアウトではない。
1. 終値と日中の値動き
通常取引時間:
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 終値 | ₩60,200 |
| 変化率 | +5.61% |
| 始値 | ₩59,400 |
| 高値 | ₩61,700 |
| 安値 | ₩58,700 |
| 出来高 | 1,052,139株 |
| 売買代金 | ₩63.64B |
NXT・時間外取引を含む:
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| セッション高値 | ₩62,600 |
| セッション安値 | ₩58,100 |
| 累計出来高 | 1,398,606株 |
| 累計売買代金 | ₩84.21B |
日中の値動き:
時間外で₩62,600まで上昇(前場に集中)
→ 通常取引開始後、₩58,700まで下落
→ ₩61,700まで回復
→ 午後以降、₩60,000以上を維持
→ ₩60,200で引け
この日のミッションは「強いブレイクアウト」ではなかった。₩60,000以上の供給を消化すること — そのミッションは完遂された。
2. 公式空売りデータ
2026年4月27日 / パールアビスの公式空売りCSVより:
| 区分 | 株数 | 金額(KRW) | VWAP |
|---|---|---|---|
| 合計(空売り) | 75,930 | ₩4,585,410,000 | ₩60,390 |
| アップティックルール適用 | 55,201 | ₩3,328M | ₩60,281 |
| アップティックルール免除 | 20,729 | ₩1,258M | ₩60,681 |
₩4,585,410,000 ÷ 75,930 = ₩60,390
通常取引時間の全フロー加重平均価格:
₩63,639,439,000 ÷ 1,052,139 = 約₩60,486
空売りVWAP ₩60,390は、日中の全体VWAP ₩60,486をわずかに下回る。 空売り勢が特別に有利な価格で入れたわけではない。終値₩60,200は空売りコストにほぼ並んでいる — つまり今日空売った者は現時点でほぼイーブンであり、翌日少し上昇するだけで不利なポジションとなる。
3. 直近の空売り数量比較
| 日付 | 空売り株数 | 空売り金額 |
|---|---|---|
| 2026-04-27 | 75,930 | ₩45.9B |
| 2026-04-24 | 76,600 | ₩43.8B |
| 2026-04-23 | 269,865 | ₩149.2B |
| 2026-04-22 | 108,674 | ₩61.3B |
| 2026-04-21 | 64,362 | ₩34.9B |
| 2026-04-20 | 86,097 | ₩46.7B |
| 2026-04-17 | 100,764 | ₩54.2B |
| 2026-04-16 | 298,379 | ₩168.0B |
本日の空売り数量の位置づけ:
- 4月24日とほぼ同水準
- 4月23日の巨大プリント(269,865株)の約28%
- 直近5営業日平均の約63%
- 直近10営業日平均の約51%
- 直近20営業日平均の約54%
本日は空売りによる再攻撃の日ではなかった。空売り勢は存在したが、株価を崩すことに失敗した。
4. 証券会社・投資家別フロー
投資家タイプ別の公式データは引け後に集計・修正が入る場合がある。本セクションでは証券会社別ウィンドウをプロキシとして用いる。
売り越し上位証券会社
- キウム:190,155株
- 新韓:117,991株
- NH:88,903株
- 韓国投資証券:81,415株
- サムスン:78,331株
買い越し上位証券会社
- 新韓:169,236株
- キウム:127,451株
- 韓国投資証券:101,834株
- NH:72,322株
- KB:62,232株
ネットフロー推計
| ウィンドウ | ネット(株数) |
|---|---|
| 新韓 | +51,245 |
| 韓国投資証券 | +20,419 |
| NH | -16,581 |
| キウム | -62,704 |
| 外資系証券会社(推計) | -38,336 |
フロー構造:
キウム/個人投資家スタイルの売り
+ 外資系証券会社(推計)の売り
+ 公式空売り75,930株
→ 新韓/韓国投資証券主導の機関投資家買いが吸収
→ ₩60,000以上での引け
これは「外国人主導の大量買いによる上昇」ではない。「来るべき供給が来た — それでも株価は維持された」という構図だ。この違いが重要なのは、現在この株を保有しているのがどういう性質の投資家かを示しているからだ。
5. なぜ「個人 → 機関の引き継ぎ」が重要か
よくある解釈は「外国人が買ったから株価が上がった」というものだ。しかし今日起きたのはそれではない。今日起きたのはより純粋な強気シグナルだ。限界的な売り手が個人投資家/空売り勢/外資系証券会社であり、限界的な買い手が国内機関投資家だった。
なぜこれが純粋な外国人買いラリーより健全なのか:
| 要素 | 外国人買いラリー | 今日の構造 |
|---|---|---|
| 買い手の性質 | 単一ソース(為替・マクロ感応) | 国内機関投資家(粘着性が高い) |
| 反転リスク | 為替/リスクオフで反転 | ファンダメンタルズの崩壊が必要 |
| 浮動株の質 | ホットマネー | 再アンカーされた保有者 |
| ショートへの影響 | 多くの場合、ショートが強まる | 弱まる(コスト面が圧縮される) |
| サポートの耐久性 | 「彼らが離れるまで」のレジスタンス的なもの | 確信に裏打ちされたサポート |
キウム ネット -62,704 という数字は示唆に富む。キウムは個人投資家・短期トレーダー・信用取引のフローに偏る証券会社だ。キウムが大量に売り、それでも₩60,000が守られた日は、弱い手が去り、より強い手がその水準で株を拾った日だ。 これがサポートフロアが形成される実際のメカニズムである。
新韓 +51,245 / 韓国投資証券 +20,419 のネット買いを加えると、より鮮明になる。買いは単一の外国人デスクからではなく、機関投資家向け・富裕層向けの国内証券会社ウィンドウを通じて入ってきた。 複数ソースからの国内買いは、単一ソースの外国人買いより構造的に粘着性が高い。
6. テープの質
プラス面
- ₩60,000以上での引け。 今日の最重要条件。₩60,000はもはや単なるレジスタンスではなく、第一サポート候補となった。
- 終値₩60,200 vs 空売りVWAP ₩60,390。 明日₩60,400以上を維持すれば、今日の空売り勢は即座に不利なポジションとなる。
- キウムのネット売りを吸収しながら₩60,000を維持。 キウム -62,704 は個人投資家・デイトレーダー・信用取引の供給と見られる。それを吸収しながら₩60,000を守り切ったことは底力の証明だ。
- 新韓/韓国投資証券のネット買い。 +51,245 / +20,419。これが₩60,000を守ったビッドだ。
- 空売り強度の低下。 本日の空売り数量は直近10営業日平均のほぼ半分。4月23日のような攻撃ではなかった。
改善余地
- 通常取引時間中に₩61,700を奪回できなかった。 明確なトレンド転換には、午後に高値を更新する動きが欲しかった。
- 時間外の₩62,600高値を超えられなかった。 時間外の強気が通常取引に引き継がれなかった。
- 売買代金が₩100B未満。 NXT含みの₩84.21Bは堅調だが、「決定的なサポート確認」の目安である₩100Bには届かなかった。
- 外資系証券会社のテープがネット買いに転じなかった。 推計 -38,336。外国人はまだ主導していない。
7. 今日の正確な性格 — 一言で
パールアビスは₩60,000以上で空売り・外資系証券会社の売り越し・個人投資家の供給を吸収し、そこに第一サポートラインを構築した。
今日は以下ではなかった:
- 完全な空売り買い戻し日
- 外国人主導の大量買い日
- 強いトレンドブレイクアウトの確認
- ₩65,000+への再評価局面の確認された始まり
今日は以下だった:
- ₩60,000以上での終値成立
- 出来高の7.2%を占める空売りの吸収
- キウム/個人投資家スタイルの売りの吸収
- 新韓/韓国投資証券経由の機関投資家ネット買い
- 空売りVWAP ₩60,390における圧力ポイントの形成
- 高ウェイトサイジングが有効であることの確認
8. ロングポジションのスタンス
基本方針:ホールド。買い増しなし。利確なし。
今日の結果はロングに有利だ。しかし今日は「買い増し」の日ではない。理由:
- ₩60,000サポートは確認されたが、強いブレイクアウトは確認されていない。
- ₩61,700 / ₩62,600の水準は抜かれていない。
- 売買代金が₩100Bの確認閾値に届かなかった。
- 明日、₩60,000の再確認が必要だ。
9. 明日のシナリオプラン
シナリオA — ベストケース
条件:
- ₩60,400以上で寄り付く
- ₩60,000を下回ったまま推移しない
- ₩61,700を奪回する
- 売買代金 ≥ ₩60–80B
- Crimson Desertの売上ランク/レビューが維持される
対応:
ホールド。₩62,600を明確に上抜けた場合、高ウェイトポジションへの確信が格上げとなる。
このシナリオでは、今日の空売りVWAP ₩60,390がアクティブな圧力ポイントとなる。₩61,700以上では、空売り買い戻しの確率が急上昇する。
シナリオB — 秩序ある消化
条件:
- ₩59,500–₩61,000のレンジ内での推移
- 売買代金₩40–70B
- ₩60,000を一時的に割っても素早く回復する
- 売上ランク/レビューが維持される
対応:
ただホールドする。もみ合いを許容する。買い増しなし。
これは上昇後の通常の消化局面だ。ウェイトを削る理由はない。
シナリオC — 注意
条件:
- ₩60,000を明確に下回ったまま推移する
- 日中安値₩58,700を再試する
- 空売り数量が150K株超まで再拡大する
- 外国人・機関投資家ともにネット売りに転じる
- Steam Top-10圏外脱落またはレビュー品質の悪化
対応:
テーゼが弱まる。₩55,000を割るかCrimson Desertの指標がテーゼを損なう場合、ポジションウェイトを正常化する。
₩59,000台への一時的な下落だけでは利確の理由にならない。しかし空売り数量の増加 + ₩60,000の失守 + ゲーム指標の悪化が同時に起きた場合はその限りではない。
10. 価格水準別ロングプラン
| 水準 | 対応 |
|---|---|
| ₩62,600突破 | 空売り買い戻し/追随買いの確率格上げ。ホールド。 |
| ₩61,700突破 | 通常取引の高値更新。ポジティブ。 |
| ₩60,400以上維持 | 本日の空売りVWAP上。ショートの痛みが増す。 |
| ₩60,000付近 | コアサポートのテスト。もみ合いを許容する。 |
| ₩58,700割れ | 本日の通常取引安値を下回る。短期注意。 |
| ₩57,000割れ | 本日の上昇が無効化。再評価が必要。 |
| ₩55,000割れ | 高ウェイトテーゼが弱まる。正常化を検討。 |
11. ショートサイドのチェックポイント
明日から注視する3つの指標:
空売り数量
- 70K–80K維持:圧力は限定的
- 150K+:空売りによる再攻撃
- 250K+:強い空売り攻勢
空売りVWAP
- 本日:₩60,390
- 翌日VWAPが上昇 → 空売り勢がより高い水準を再防衛
- 株価が維持される中でVWAPが低下 → 空売り勢に不利
空売り残高(KRX開示)
- 4月22日以前のレンジ:約176–191万株
- 減少 → 買い戻し進行
- 維持/増加 → 空売り勢はまだコミット中
12. 最終読み
今日、ロング勢は勝った。大差ではないが、正しい水準で。
ロングテーゼのスタック:
Crimson Desertの売上/レビューテーゼは維持
+ ₩60,000以上での引け
+ 出来高の7.2%を占める空売りを吸収
+ 個人投資家/信用取引の売りを吸収
+ 新韓/韓国投資証券経由の機関投資家ネット買い
= 高ウェイトポジションは有効のまま
最終方針:
ホールド。買い増しなし。利確なし。
買い増しをしない理由:
- 今日は第一サポートラインの確認であり、第二段階のブレイクアウトではない
- ₩61,700 / ₩62,600の確認前に追いかける理由がない
利確をしない理由:
- ₩60,000以上での引けに成功した
- 空売りと個人投資家の売りを吸収した
- Crimson Desertのコアデータはまだテーゼを崩していない
一言で言えば:₩60,000はもはやパールアビスが頭をぶつける天井ではない。今は、パールアビスが足を踏みしめる床だ。
付録 — エビデンスの階層
【事実】
- 2026年4月27日終値:₩60,200(+5.61%);高値₩61,700、安値₩58,700;出来高1,052,139株;売買代金₩63.64B。
- NXT・時間外含む:高値₩62,600 / 安値₩58,100;累計出来高1,398,606株;累計売買代金₩84.21B。
- 公式空売り数量75,930株 / ₩4,585,410,000;空売りVWAP ₩60,390;出来高・売買代金に占める空売りシェア約7.2%。
- アップティックルール適用:55,201株 @ ₩60,281;アップティックルール免除:20,729株 @ ₩60,681。
- 本日の通常取引VWAP:約₩60,486。
- 証券会社ネット推計:新韓 +51,245;韓国投資証券 +20,419;NH -16,581;キウム -62,704;外資系証券会社(推計)-38,336。
- 4月23日の空売り数量(参考):269,865株 / ₩149.2B(直近ピーク)。
【推論】
- 本日のフロー構造は、外国人主導のラリーではなく、個人投資家 → 機関投資家の引き継ぎだ。
- 空売りコスト ₩60,390 に対し終値 ₩60,200 は、明日わずかに上昇するだけで空売り勢が水面下に沈む位置関係だ。
- ₩60,000はレジスタンスから第一サポートラインへと転換した。
- 複数ソースからの国内機関投資家買いは、単一ソースの外国人買いより構造的に粘着性が高い。
【推測】
- ₩61,700 / ₩62,600を出来高増加を伴ってクリアに上抜けた場合、空売り買い戻しが誘発される可能性が高い。
- 新韓/韓国投資証券があと2–3セッション、ネット買いスタンスを維持した場合、₩60,000は耐久性のあるサポートフロアとして定着する。
【未確認・制約あり】
- 投資家タイプ別の最終確定値(引け後に修正が入る可能性あり)。
- 推計ネット売りの背後にいる外資系証券会社の特定。
- 4月23日–27日分のKRXネット空売り残高(開示ラグあり)。
免責事項:本稿はリサーチコメンタリーであり、投資アドバイスではありません。パールアビスは著者の継続的なテーゼシリーズの一環として取り上げています。ポジション・条件・価格水準は新たなデータが入り次第変わる可能性があります。投資判断はご自身でお願いします。
Disclaimer: For research and information purposes only. Not investment advice. Names cited are for analytical illustration; readers should perform their own due diligence and consult licensed advisors before any investment decision.